熱酸化装置は、成膜工程における熱酸化をするために使われるものです。ここでは、成膜加工における熱酸化装置の役割と熱酸化法の特徴などを紹介します。
熱酸化装置とは、シリコン熱酸化膜を形成する目的で使用される装置です。空気中にシリコンウエハーを放置した場合、空気中にある酸素を取り込み自然酸化膜ができるのですが、これを意図的に行えるようにしたのが熱酸化装置です。
成膜には、大きく分けると、熱酸化法、CVD、ALD、スパッタリングの4種類があり、このうち熱酸化法で成膜する場合に使用されます。
成膜加工における熱酸化法は、複数のシリコンウエハーを一括して処理することもできます。そのため、生産性に優れているといえるでしょう。
熱酸化膜は、特に半導体においては一般的な膜種です。
熱酸化装置では、まず炉内でシリコンウエハーを熱し、水素ガスと酸素ガスを送り込んで燃焼させます。すると、ウエハーの酸化が起こり、表面部分に酸化シリコンの膜が形成される形です。
シリコンウエハーの表面上に膜を堆積させていく形ではなく、原料であるウエハーそのものが反応することによって成膜するのが大きな特徴といえます。
そのため、熱酸化膜を成膜すると反応して膜になった分、シリコンウエハーの表面が減ります。電気を通さないことから絶縁性に優れているのも特徴です。
酸化法には、いくつか種類があります。例えば、ドライO2酸化は窒素をキャリアガスにして酸素ガスを流す方法です。ウェットO2酸化は、加熱水を通して酸素ガスを供給します。
他にもスチーム酸化やパイロジェニック酸化などの種類があり、どのようなガスを使うか、どういった形状かによって酸化方法が変わります。加工しようと考えている製品に合わせて適した方法を選択しなければなりません。
成膜加工における熱酸化装置は、シリコン熱酸化膜を形成する上で欠かせない装置です。成膜加工の中でも代表的な方法といえますが、加工を依頼した際、どの程度の品質で仕上げてくれるかは依頼する成膜加工会社によって大きく異なります。
求めている品質で確実に加工してくれる会社を選択しましょう。また、各加工会社で得意としている成膜加工が異なるので、熱酸化を得意としているところを選んでみてください。
過去にどのような加工実績があるのかなども確認してみることをおすすめします。
また、成膜加工会社を選ぶ際は、品質の高さにも注目しましょう。当サイトでは、質の高い製品の提供を行っている成膜加工会社を紹介しています。以下のページも参考にしてみてください。
成膜加工を依頼する際には、自社に合った成膜加工会社選びが重要になります。
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