DLCの成膜加工方法とは

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成膜加工会社によって、採用しているDLC成膜加工方法は異なります。一般的なものはPVD法やPCVD法ですが、中にはPBII&Dと呼ばれる新技術を採用している成膜加工会社も見られます。成膜加工会社選びで迷っているなら、それぞれの成膜加工方法についての基本的な知識を得ておくことが必要です。そこでここでは、DLCの成膜加工方法について解説します。

DLC膜の特徴

DLC膜とは「Deamond-Like Carbon」の略称で、ダイヤモンドとグラファイトの中間的な特徴がある素材のことです。ダイヤモンドは鉱石の中でも硬度が高く、70~150GPaです。そしてグラファイトは鉛筆の芯としても使われる黒鉛であり、硬度が低く軟らかいものの、滑りが良いことが特徴と言えます。

そしてDLC膜はグラファイトの黒色と滑りの良さを備えますが、ダイヤモンドのように一部分だけ光を透過します。硬度は種類により異なりますが、水素含有で15~50GPa、水素が含まれないもので30~90GPaとグラファイトよりも硬く、ダイヤモンドよりも軟らかい膜です。

DLCの成膜加工に用いられる方法

PVD法

PVD法とは対象に対し、カーボンを原料とした固体材料を噴射して膜を作り出す技術のことです。コーティング対象を自公転させなければ、膜の付き方に差が生じてしまいます。主に気体を用いており、アーク・スパッタ・レーザー蒸着法などの種類にわけられます。

PCVD法

PCVD法は原料となるガスをイオン化し塗布します。成膜する対象を陰極側に設置して、陽極側からプラズマ照射にて膜をコーティングする方法です。そのため電極の設置部分に膜がつきにくかったり、電極の構造によりコーティングに差が生じたりすることがあります。DLC成膜加工方法の中でも、チタンやタングステンへの添加が得意です。

PBII&D法

PBII&D法はDLC成膜加工方法においては新技術とされています。基材でプラズマを発生させて膜を作り出すため、コーティング対象物の自公転が不要です。基材から発生されるプラズマによってプラズマを引きつけるためコーティングに濃淡が生じにくく、三次元物体へのコーティングがしやすくなりました。

DLCの成膜加工に対応している成膜加工会社を選ぼう

DLCの成膜加工方法は主に3種類あります。それぞれの方法によって得意なことや特徴が異なるため、成膜加工会社を選ぶ際には、依頼の目的や用途を考慮しながら適した成膜加工方法を採用している会社を選ぶことが重要です。

しかし成膜加工会社を選ぶときの基準は、加工方法だけではありません。仕上がりの品質もポイントとなります。当サイトでは高品質な水準をクリアする成膜加工会社を一覧でご紹介しています。品質を重視されるなら、ぜひこちらの記事も参考にしながら成膜加工会社を選んでください。

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成膜加工を依頼する際には、自社に合った成膜加工会社選びが重要になります。
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